洗濯をする時に洗濯洗剤と一緒に何気なく使っている柔軟剤。
フローラル系やフルーティ系、グリーン系など様々な香りの製品が多く見られますが、わたしは柔軟剤の強い匂いが苦手で、時には不快に感じてしまうこともあります。
この匂いが原因で体調を崩してしまう方もいらっしゃるようです。
最近では「香水や柔軟剤などの強い香りをさせた方の入店をお断りします」と謳っている飲食店も見られるようになりました。
柔軟剤は使いたくないけど、洗濯物はふわっと仕上げたい。
柔軟剤を使わなくても洗濯物をふわっとさせることはできるんです!
柔軟剤の代わりに使えるアイテムや洗濯物をふわっとさせる干し方のコツなどをご紹介しますね。
柔軟剤が原因で起こる健康被害
香害という言葉をご存じでしょうか?
香害とは柔軟剤や香水などに含まれる合成香料が原因で起きる様々な健康被害を指す造語です。
主な症状としては、頭痛、めまい、吐き気、倦怠感などがあります。
個人差は大きいようですが、中には職を失ったり、学校に行けないなどの事態に陥る人もいるようです。
日本消費者連盟など7団体から成る「香害をなくす連絡会」は、2019年12月から約3ヶ月にわたって香害についてのアンケート調査を行いました。
それによると、香り付きの製品が原因で具合が悪くなったことがある人が79%、それが原因で仕事を休んだり、職を失ったことがある人が18.6%もいます。
予想以上に深刻な香りによる被害ですが、具合が悪くなる香りの原因はなんと柔軟剤が最も多くて86%なんです。
柔軟剤を使わないメリットとデメリット
柔軟剤の匂いから起きる健康被害について調べると、柔軟剤を使うのが怖くなりました。
自分や家族だけでなく周りのひとの健康被害を引き起こしてしまうかもしれないんです。
では柔軟剤を使わないとどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
柔軟剤を使わない場合のメリット
柔軟剤を使わないで洗濯した場合のメリットを見ていきます。
- タオルの吸水性が上がる
柔軟剤に含まれる界面活性剤が洗濯物の表面を覆ってしまい、吸水性が落ちてしまうのです。
特にタオルは柔軟剤を使わないと吸水性が上がるので使用感が良くなります。
- 肌トラブルを防げる
また界面活性剤や香料が肌に触れることによってアレルギーを起こすことがあるので、肌がデリケートな方や乳幼児が使う衣類やタオルには柔軟剤を使わないほうが安心です。
柔軟剤を使わないと肌トラブルを防げます。
- 洗濯槽のカビを防げる
柔軟剤は最後のすすぎの時に使用するので洗濯槽にこびりついたままになってしまうのです。
これが原因で洗濯槽にカビが発生し繁殖してしまうことがあるので、柔軟剤を使わないとカビの発生を防げます。
- 節約になる
柔軟剤を使うのをやめて感じたのは柔軟剤代の分が節約になるということです。
最近では値上がりしているものが多いので、少しでも家計が助かるのはうれしいですよね。
柔軟剤を使わない場合のデメリット
柔軟剤を使わないで洗濯した場合のデメリットについても見ていきます。
「え?柔軟剤を使わないデメリットもあるの?」と思うかもしれませんが、柔軟剤代わりのアイテムを使ったり、乾かし方を工夫するなどで解消できますのでご安心ください。
- 洗濯物がふわっとならない
- 静電気が起きやすくなる
こちらも柔軟剤に含まれる陽イオン界面活性剤の働きで衣類に静電気が溜まりにくくなるので柔軟剤を使わないと静電気が起きやすいのです。
冬場にはパチッと痛みを伴うこともあるイヤな静電気ですが、わたしは、静電気防止アイテムを使ったり、加湿器で湿度を保つことで防ぐようにしています。
洗濯物をふわふわにするアイテム
柔軟剤の代わりにはできるだけ身体に優しいものを使いたいと思いますが、どんなものがあるのでしょうか?
- クエン酸
クエン酸には、洗濯洗剤のアルカリ性を中和する働きがあり、繊維が硬くなりません。
クエン酸を使うと洗濯物が柔らかく仕上がるだけでなく、雑菌の繁殖を抑えることができるのです。
使い方は小さじ1杯のクエン酸を水50mlに溶かして、すすぎの際に入れます。
- 重曹
重曹は水を柔らかくし、静電気を防止するので洗濯物がふんわりと仕上がるのです。
使い方は10リットルのぬるま湯に対して重曹15~20gを溶かしたものを適量すすぎの際に入れます。
重曹を使う場合、色落ちや色移りする可能性があるため、色柄ものに使うのはおすすめできないので他のアイテムをお使いいただきたいです。
またシルクや麻などのデリケートな天然素材への使用もやめたほうがいいでしょう。
- リンス
リンスには、柔軟剤と同じ陽イオン界面活性剤という成分が入っているので柔軟剤と同じような働きがあるのです。
使い方はぬるま湯200mlにリンス1プッシュを良く溶かしたものを適量すすぎの際に入れます。
リンスには香料が含まれているので、リンスの匂いも苦手だという方には他のアイテムを使うことをおすすめします。
こちらでご紹介したクエン酸や重曹は100円ショップでも手に入りますし、リンスも少量の使用で済むのでコストも抑えることができます。
洗濯物をふわふわにする乾かし方
ここでは柔軟剤を使わないでも洗濯物をふわふわに仕上げる乾かし方のコツについてお伝えします。
- 乾燥機を使う
最も効果的に洗濯物をふわふわにするには、衣類乾燥機を使うことです。
わたしはドラム式洗濯乾燥機を使っていますが、乾燥機で洗濯物を乾かすとびっくりするほど衣類がふわふわになります。
特にタオルは「幸せ~」と思うほどふわふわに仕上がるんです!
最近の乾燥機は省電力になってはいますが、電気代が気になる場合は、乾燥機を30分だけ回したあと普通に干しても効果があります。
ただし、おしゃれ着洗いで洗ったデリケートな衣類や、タンブラー乾燥はお避け下さいと注意書きのあるものには使えませんので自然乾燥させましょう。
- 乾かす時間を短くする
紫外線を長時間衣類に当てると繊維が傷んでゴワゴワになってしまうので日陰干しか室内干しがおすすめです。
また乾かす時間が短いほうが洗濯物がふわっとするので、扇風機や除湿器などの電化製品を利用するのもいいでしょう。
- 洗濯物をバサバサと振る
脱水後に10回くらい衣類を振ってから形を整えて干します。
振ることによって、洗濯で寝てしまった繊維が立ち上がるので洗濯物がふわっとするのです。
ただし、型くずれしやすいものやデリケートな衣類をあまり強く振ると傷んでしまう恐れがあるので、優しく振ったほうがいいですね。
まとめ
- 柔軟剤の匂いで起こる健康被害がある。
- 柔軟剤なしでも柔軟剤代わりのアイテムを使ったり、乾かし方を工夫することで洗濯物をふわっとさせることができる。
- 柔軟剤の代わりにクエン酸を使うと雑菌の繁殖を抑え、洗濯物が柔らかく仕上がる。
- 重曹は静電気を防止し、洗濯物を柔らかくしてくれる。
- リンスは柔軟剤と同じような働きをする。
- 最も効果的に洗濯物をふわっとさせるには乾燥機を使う。
- 洗濯物を乾かす時間を短くして衣類がゴワゴワになるのを防ぐ。
- 衣類を振ってから干すことで寝てしまった繊維を立ち上がらせて、ふんわりさせることができる。
今まで当たり前のように洗濯洗剤とセットで使っていた柔軟剤ですが、家族の健康を守るためにも柔軟剤なしで洗濯物をふわっと仕上げてみませんか?