最近では着物ってあまり着る機会もなくなりましたよね~。
でも、お茶を習っている人や、冠婚葬祭など特別な時には必ず着るという人もいると思います。
そんな時、着物に関してはシミや汚れを気にしている人は多いと思いますが、長襦袢って見える部分がほとんどない物なので、あまり気にしないんですよね~。
久しぶりに出したら、全体に黄色いシミになっていた…ってこと、私だけではないと思います。
そんなことがないように、長襦袢を洗うタイミングや洗濯する方法、クリーニングに出すときに気をつけてほしいこと、などをご紹介しますね。
長襦袢は見た目より汚れている!
長襦袢の下には肌襦袢と裾よけを着ているので、基本的には毎回洗わなくても大丈夫です。
ただ、見た目は綺麗そうでも思った以上に汗を吸って汚れています。
脱いですぐは汚れていないように見えても、洗濯やクリーニングに出さず、ほったらかしにしていると汚れが酸化して、変色したりシミになってしまうんです。
久しぶりに出して襟元や脇、腰回りが黄色くなっているのは、ほとんどが汗の成分がとれていないのが原因なんですよね~。
私は着付け講師をしているので毎週着物を着ていますが、帯をしているところは涼しい時期でも、うっすら汗をかいています。
着物同様、そんなに洗わなくてもいいと思っている方が多いようですが、圧倒的に着物より変色しやすいので、定期的に洗濯をする必要があるんです!
着た後は面倒でも、必ず細かいところも確認してみましょう。
長襦袢を脱いだら汚れを毎回チェックしよう!
長襦袢は外部からの汚れというよりは、身体に触れる部分の汚れが多いので、そういった事も考えてチェックしてみて下さい。
- 半襟(ファンデーション・汗や皮脂の汚れ)
- 袖口(皮脂の汚れ)
- 裾(ドロ跳ねなどの汚れ)
- 全体(血液などの汚れ)
あまり汗をかかない季節は、汚れた部分だけの染み抜きや、半襟を外して洗ったりクリーニングに出すようにしましょう。
洗濯機で洗えるタイプのものなら、洗濯表示に従って毎回洗っても大丈夫ですが、通常は3~4回くらい使用したら洗濯するくらいのペースで大丈夫でしょう!
ただ長襦袢の状態や、着た後の状況が下記のようなときには、使用後すぐ洗う事をおすすめします。
また上記に関係なく、冠婚葬祭などで着る、留袖、振袖などフォーマル用の長襦袢は、1度だけしか着なくても必ずクリーニングに出すようにした方が良いですよ!
長襦袢を自宅で洗濯する方法と気をつけることは?
長襦袢は家で洗濯できない物もあるので、家で出来るか、洗濯機で洗えるのかなど、必ず確認してほしいことがあります。
半襟は刺繍があったり、素材によってはクリーニングに出した方が良い物もあるので、家で洗うときは外すようにして下さい。
また、昔の長襦袢で素材が分からないというときや、はじめて水で洗うときは手洗いにした方が失敗がないと思います。
最近では色が付いた長襦袢も多いので、色移りを防ぐためにも必ず1枚ずつ洗うようにしましょう。
洗う前に準備してほしい物は、手洗いも洗濯機も同じです。
なんでヘアコンディショナー?って思う方もいると思いますが、正絹は髪と同じタンパク質が含まれているので、髪と同じように艶っと仕上がりますよ~♪
手洗いをする
洗面器などに水をためて洗剤を溶かしましょう。
そこに畳んだ長襦袢を浸し、汚れがあったらその部分が見えるようにしておきます。
そして、丁寧に優しく押し洗いをして下さい。気になる汚れが取れない時は、直接洗剤をつけてサッと振りながら洗いましょう。
汚れが取れたら、水で一度すすいでください。
次に洗面器に水をためなおし、柔軟剤かヘアコンディショナーを溶かし、長襦袢を再度ひたします。
最後は水で何度かすすいで、洗濯ネットに入れ軽く脱水してください。この時シワにならないように気をつけましょう。
洗濯機で洗う
長襦袢を畳み洗濯ネットに入れましょう。洗濯機を使うときは必ず洗濯ネットに入れて下さい。
手洗いコースなどの、優しく洗えるコースを選ぶようにして下さいね。
すすぎのがはじまったタイミングで、柔軟剤もしくはヘアコンディショナーを入れましょう。
脱水は手洗いの時と同じで、シワにならないように気をつけながら、軽く短い時間にして下さい。
洗濯機に乾燥機能が付いていても絶対使用しないでくださいね。うっかり乾燥してしまうと生地が縮むこともあるので気をつけましょう!
アイロンをかける
長襦袢は脱水をした後すぐ、濡れた状態でアイロンをかけます。
何もせず干して乾かしてしまうと、縮んでしまうこともあるんです。正絹や初めて水で洗う長襦袢は、縮みやすいので気をつけましょう。
低音に温めたアイロンで、生地を引っ張りながらシワを伸ばしてください。
慣れるまでは半乾きくらいに仕上げて、和装用のハンガーに形を整えながら掛けて、陰干しで乾かしましょう。
長襦袢をクリーニングに出す時に気をつけることは?
ここまで読んでみて、やっぱり自分で洗うのは無理かも!と思ったら、プロにお任せしましょう。
ただ、何も言わずにクリーニングにだすと、丸洗いだけで戻ってくる可能性があります。
丸洗い!と聞くと、普通の洗濯を思い浮かべますが、着物の丸洗いはドライクリーニングなんです。
ドライクリーニングでは、皮脂汚れなどの油溶性の汚れはとれても、汗のような水性の汚れは取れません。
長襦袢は着物に比べ汗を吸っているので、汗をとる汗抜きという加工が必要になってきます。
汗の成分はシミの原因になり、時間がたつと酸化して黄色いシミになって浮き上がってくるので、長期保管の前には必ず汗抜き加工をするようにしましょう。
必ず依頼する時は、どんな汚れを取りたいのかを伝えて、適切なクリーニングをお願いするようにして下さいね!
まとめ
- 長襦袢は見た目より汚れているから定期的に洗う
- 脱いだ時は汚れや汗の状態をチェックする
- 状態をみて汚れが酷い時はすぐ洗う
- フォーマル用は一度着ただけでも洗って保管する
- 長襦袢を自宅で洗うときは半襟を外し素材などを確認する
- 洗濯機で洗うときは洗濯ネットに入れる
- 縮みを防ぐため脱水後の濡れた状態でアイロンをかける
- クリーニングに出すときはどんな汚れを取りたいかを伝える
着物と一緒に着るものなので、お手入れが難しいイメージがある長襦袢!
でも、洗える表示になっている物なら、ちょっとしたコツさえ分かれば意外と簡単に自宅で洗濯することができることが、分かってもらえたと思います。
まずはカジュアルな物から試してみて下さい~。
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